「大泰の滝」と同様に、道路地図やネット地図にも普通に載っているのが「七泰の滝」である。この滝は滝屋さんがよく行かれているが、沢屋さんが注目するのはその上流である。日本百名谷に選ばれている芦廼瀬川（あしのせがわ）は遡行価値は高いが、昨年、事故が発生した。この日は水量が多いので沢ルートでの訪瀑は諦め、21世紀の森ルートの探索も時間の都合で取りやめた。
 　訪問したのは七泰ダムへの道の途中にある芦廼瀬川右岸の「ハラノ谷の滝」と左岸の「赤井谷の滝」だ。谷の名前の特定にはいつも苦労するが、いずれの谷も山と高原地図「大峰山脈」2012年版に掲載されていた。ただ、悩ましいのがこの地図に掲載されている赤井谷の位置で、ハラノ谷の対岸より下流になっている。私が確認した滝はハラノ谷の対岸より上流だ。この地図を元にすると、さすがに赤井谷の滝とは呼べない。困った。そして、旧版の山と高原地図「大峰山脈」1997年版を見る。ありゃ？。確認した滝の位置が赤井谷となっているではないか。転記ミスか。念の為、最新版（2019年版）をダウンロード。変化なし。次回の改訂での修正を期待したい。
  「ハラノ谷の滝」の入口はここで、少し進むと細くて高い滝が見えてくる。「赤井谷の滝」は写真の場所付近に車を置き、斜面を降下すると全体が見渡せる。十二滝や高滝に似た感じであるが、水量豊富な「本流二条滝」とセットで見られる点が良い。