前川本谷大滝(長野県松本市安曇/前川→梓川→犀川→千曲川→信濃川)・・・2019/09

 長野県の乗鞍岳東方には百選の滝の「三本滝」、「善五郎の滝」、「番所大滝」など素晴らしい滝がある。ただ、前川本滝大滝はこれらに匹敵する滝だが、少し行きにく場所にあるため、一部のハード系滝マニアのみに知られた存在になっている。ネット検索しても「冴えんなぁ」という方はなく、達成感もあるため、かなりの高評価になっている。これは私も見なあかんと、1泊2日で計画した。
 松本市のホテルを出て、しばらくすると雨が降ってきた。昼からは局地的に雷雨の予想。乗鞍岳の方を見ても上部に雲がかかっている。松本ICから林道入口まで42kmくらいだ。梓湖付近まで来ると、幸い雨がやみ、青空が見えてきた。晴れの日の早朝は虹が見えるようだが、この日は林道入口で9時前だ。虹は無理な予感がするが、雨が降るよりましだ。第一ゲートの鎖を外し、前川林道に入る。かなりの道悪で普通車なら底をする可能性がある。私の車の最低地上高は22cmなので何ら問題がないが、パンクが怖いのでゆっくり走る。10分程度で伊奈川に架かる橋に着いた。千葉ナンバーが一台あったので、転回して少し手前に車を置く。足回りをスパイク長靴か沢靴かに迷うが、いつもスタイルの前者にした。第二ゲートに着いて驚いた。ゲートは開くではないか。車を取りに帰るのが面倒なので、そのまま歩く。そして、前川第二号橋に到着。手前右からロープの斜面に下りた。予想より、水量が多い。長靴で大丈夫かが心配になる。最初は数回渡渉したが、その後は川に入らず、左岸を進んだ。倒木が多くてたいへんだが、所々踏み跡がある。滝前までの所要時間は48分であったが、800mくらいなので沢通しならもっと短縮できるだろう。   滝の高さ、水量、秘境感、やっぱり一級品である。虹はなかったが、しばらくの間、この空間を独り占めし、至福の時間を過ごした。

*地理院地図を引用
前川林道入口付近 第一ゲート
クマ注意 先行者
伊奈川に架かる橋 第二ゲート(鍵なし)
この先は悪路 前川第二号橋
橋の横から降下 前川本谷(沢登り)
前川本谷大滝(正面から) 前川本谷大滝(右から)
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