「岩井谷大滝」と言うと、三重県紀北町の銚子川支流にある台高山脈屈指の険しい谷「岩井谷」のものを連想する方が多いだろう。ただ、今回は兵庫県新温泉町のものである。この岸田川岩井谷も「霧ヶ滝」のある三倉谷同様、沢登りでも知られ、「近畿の山（続）日帰り沢登り」のP184には遡行図も掲載されている。
　新温泉町の滝めぐりを考えた時に、カメラマンなどによく知られた「猿壺の滝」の近くにこの滝があることを思い出した。えだ２さんの報告の大岩である。帰宅後、日付を見て驚いた。もう5年近く過ぎているではないか。
　以前、「霧ヶ滝」を訪問したときにはこの先は通行止だった。現在は法面工事の箇所も多いが通行可能ある。なお、「霧ヶ滝」入口付近にはかなり広い駐車場ができるようだ。
　町道畑ヶ平線のヘアピン付近に車を置き、少し先の林道入口を進む。この入口は現在工事中のダンプが転回に使っているので駐車は避けたい。3分くらい歩くと大岩があったが、えだ２さんのテープはなかった。ここから急斜面を100mくらい下る。20mザイルを用意していたが、結局使わなかった。滝音が聞こえ、滝が姿を現した時は、規模の大きさに感動し、さらにあまり人に知られていないことの不思議さを感じた。滑落の危険やクマ出現の可能性がある場所だけに、私のような単独は避け、万全の装備で挑んでほしい。