林道大鯛線を「オイ滝」からさらに進むと、見えるのが「ツボノ谷滝」である。しかし、これは不思議な名称である。なぜならば、滝は鳥渡谷本流にあり、ツボノ谷は150m余り上流の右岸支流と思われるからである。「台高山脈の谷（上）」や「秘瀑」ではこの滝を「大鯛滝」としている。後者の本の出版は比較的新しいが、前者は一般には入手難だ。一方、入手が容易な山と高原地図「大台ヶ原(1997年版、2019年版)」ではこの滝が「ツボノ谷滝」となっている。山と高原地図やネット情報で、この滝が「ツボノ谷滝」として拡散してしまったのだろうか？とりあえず、この名を採用しておくが、このあたりの事情を知っている方は書き込みお願いしたい。
　この滝も「オイ滝」同様、急斜面を降下する必要があるが、こちらのほうが少し楽に感じた。下流から滝に近づくと、左岸の高い岩壁は怖くなるくらいだ。滝は樋状に落ち、「オイ滝」よりやや迫力に欠けるが滝壺の水の色には感動する。