滋賀県湖南市の阿星山(693m)の北東にこの「紫雲の滝」はあり、長寿寺の奥の院とされている。この付近の滝として、他に下流の「水神の滝」と「落合川の滝」をHPに掲載しているが、少し前のSundayPaPaさんの記事が気になっていた。地元の方の「みんなが紫雲の滝と言ってるのは本当は不動の滝で、紫雲の滝は下流にある滝だよ」という話である。「近江の滝(水田有夏志著)」によると、「甲賀郡志」の中には「紫雲瀧又は不動瀧と称す」と書かれているらしい。不動滝であることは、お堂の中にある石に不動明王が彫られている間違いない。お堂は2018年初めに改修されたようだ。なお、「紫雲」という言葉は「念仏行者が臨終のとき、仏が乗って来迎 (らいごう) する雲。吉兆とされる」と辞書にある。2014年3月にこの付近に訪れた時は、2013年9月の台風18号の影響と思われる大量の土砂が道を埋め尽くし、通行止となっていた。
　とりあえず、堰堤下流の道から見える滝に寄ってみた。スパイク長靴で急斜面を降下し、滝前に到達する。以前に訪問した水神の滝と印象がかなり異なった。倒木により、以前の美しい姿はなくなっており、同じ滝には思えない。
　もう一つの下流滝である「落合川の滝」は道からは見えないので、GPSで位置を確認して斜面を下りた。こちらも急傾斜なので、帰りは下流から傾斜の緩いルートを探した。訪問される時は地図の緑の矢印がお勧めだ。こちらは以前の美しさが健在だった。
　いずれにしても、下流滝が2つあり、水神さん、真の紫雲の滝がどれかは微妙であるため、当サイトは以前のままにしておく。